5日目

今日は、吉川先生や御園生先生がセッティングしてくださった、合同インタビューの日でした。

 

8時にホーチミン像に集合しました。全員集まったところでカフェに行き、朝食がてらインタビューを開始。インタビューというよりは、会話形式でコミュニケーションをとることを意識しました。質問をする時も、なるべく発音をしっかり、わかりやすい単語を使って聞きました。すると、私たちにわかりやすいように分かりやすく話してくれてありがとう、とお礼を言ってくれました。日本語を勉強していると、そういうことって意外と伝わるんだなぁと少し驚きました。お礼を求めていたわけではないけど、改まってそう言われると嬉しかったです。

 

4人の師範大学の学生さんが集まってくれました。全員がホーチミン出身で、日本語学科に所属しています。ちなみに、師範大学は公立大学で、"教師になる"と将来を決めていれば、(そのための学科に所属していれば?なのかな)学費を払わなくても良いそうです。その代わり、かならず教師にならなければいけない。今日会った4人は教師になりたいのではなく、日本語学校の先生になりたい人や、日系で働きたいという人が多く、日本語学科に属しているので、学費は払っているそうです。なかなか変わった制度だなと思いました。

 

昨日同様、大学に関する用意していた質問項目を全て答えていただき、気になるところは掘り下げながら、なかなか深い部分まで聞くことができました。

 

特に興味深かったのは、(テーマとは関係ないかもだけど)アルバイトの話です。日系企業でアルバイトをしているという女性がいたのですが、彼女は稼いだお金を母親に渡しているそうです。これは、母親から要求された、とかでは全くないです。大学生になってから普段の生活でお金を使うことがなく、平日は勉強、休日は家でテレビをみたりゲームをしたりインドアなので、お金を使う機会がない。だから、お金はとりあえず母親に渡しているそうです。そのお金は、家計の足しになったり。でも、生活が苦しいわけではないらしい。そのお金を自分で使うことはほとんどないとのこと。

 

日系企業でアルバイトをしている、ということも関係あるんだろうけど、お金より"経験"を得ることができることに意味がある、と考えているからと言っていました。日本でこんな人、少なくとも僕の身近にはいないので、軽くカルチャーショックを受けました。使わないけど、とりあえずは自分の手元で貯めておけばいいのに…とか思っちゃいました。。これは日本的な考え方なのだろうか。

 

昼1時頃には解散しましたが、Facebookで友達になったので、また質問があったらメッセージで聞いてくれていいよ、と言ってくれました。

解散してから、あっ、これも聞けば良かった!という質問があるのでメモしておくと、

 

・もし大学に行かなかったらどうなっていたと思う?
・浪人という概念はあるのか?浪人してまで大学に行きたいか?
・平日の放課後とかなにやってるの?
・大学に行ったことで自由な時間は増えた?

 

特に浪人は盲点でした。ちゃんと聞いておきたいと思います。1人の子は、大学に落ちたら日本語学校に通う予定だった、と言っていましたが。これは、浪人してまで行きたい大学ではなかったのか、そもそも浪人という概念がないのか。

少なくとも今日聞いた4人は、高校を卒業したら、"大学に進学することが当たり前だと思っていた"そうです。これは、ホーチミン出身という要素も関係があると思います。

 

明日は村山日本語学校で、また生徒さんに話を聞くことができるので、質問を聞き逃すことがないようにしたい。また、話をもっと深く掘り下げることを意識したいです。

 

 

夜は、この授業が始まった前々から観たいと思っていたアーオーショーを観に行きました。

17時30分にオペラハウス集合だったのですが、15分ほど早く着き、なんとなくぼーっと立っていたら靴磨きの男性に捕まりました。値段を聞くと、いや、お金はいらない、と英語で言われたので、全然乗り気じゃなかったけど靴を取られてしまったので仕方なく磨かれました。すると、磨き終わるラスト5分くらいになぜか1人増え、2人体制で靴を磨かれました。嫌な予感がしました。これ、もしや2人分払わなきゃいけないやつじゃないの?

 終わった後、案の定700万ドン請求されました。 そんな額持ってないので、持ってないことを必死で伝えても、なんか怒っている様子。仕方なく20万ドン渡してしまいました。その後も請求され続け、やばいことになってしまった、、というところで、近くにいた木村さんに助けてもらいました。

が、結局靴磨きに20万ドン払ったことになり、悔しい気持ちは残りました。やられた。。靴は綺麗になったけども!!!

 

 その後、靴を磨いた男性が小さな子供を抱きしめているのを見ました。ああ、僕の20万ドンは子供(おそらく息子?)のお食事代に使われるのかなぁ、となんとも言えない気持ちになりました。木村さんに、オペラハウスという場所でそんなやり取りが行われたことが、貧富の差を象徴しているようだね、というようなことを言われました。そう考えると、とても貴重な体験をできたのかな、と思います。

 

アーオーショーは、とにかく迫力が凄かったです。同時に、とても不思議な空間でした。全て生演奏、(おそらく)全て手動で小道具を操っていました。印象的だったのは、演者さんがとても楽しそうに演っていたこと。演者の人数が少ないのですが、全員が生き生きとしている様子に元気付けられました。

 

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