10日目

午前中に、7区にあるホーチミン日本人補習校を訪問し、授業を見学させていただいた。

 

授業を見ていて思ったことの一部。

 

・2年生で、算数は3桁の引き算とか漢字の穴埋めやってた。自分も小2の時はその辺をやってたような覚えがあるし、授業の進度は極端に遅れているわけではない?

・週一で補習校なので、授業も復習がメイン?
4年生は平行四辺形の証明とかやってたが、これは日本語力がかなり試されるのでは?


・6年は漢字が多くて読めてない子が多かった。先生が結構スパルタだった。あと話すスピードも早かった気がする。(新井さん曰く、厳しくしないと家で復習や予習をしてこないから)生徒が自分の意見を発表する機会が多かった。(クラスによって内容は違ったが)


・季節の話をしていたクラスがあったが、ベトナムに住んでいたら雪とか桜がイメージできないのでは?(季節について知ることは必要だと思うけど)

 

特に印象深かったのは、6年生の日本語力。自分の想像では、学年が上がるごとに日本語力が高くなっていると思っていたが、必ずしもそういうわけではないらしい。低学年の子でも日本語ができる子はできるし、逆に6年生でも、苦手な子はあまりうまくしゃべれていなかった。

 

ある6年生のクラスでは、生徒が先生に、「○○くん、この問題の解き方を○○ちゃんに教えてあげて」という場面があった。しかし、解き方を日本語で教えるのは彼にとって難しかったらしく、先生の目を盗んでベトナム語で教えてあげていた。(ここで知ったのは、彼は日本人だったのだが、うまく扱える言語はベトナム語であるということ)それを先生に見つかり、結構おキツく注意を受けていた。

 

おそらく、日本語力はかなりの個人差があるのだと思う。彼らのバックグラウンドを考えれば、それは仕方がないとも感じる。しかし、日本語によって学習することで、学力の向上の妨げになるとも考えられるのではないか。ベトナム語で勉強をしたら分かる問題も、彼らは日本語を理解するという要素込みで問題に取り組んでいるので、負担も本当に大きいだろうなと思う。しかし、彼らの親(など)が、子供が日本国籍を持っている以上、日本語を習得してほしい。とか、片方の親の母国語なのだから、どちらも話せるようになってほしい…などと思う気持ちも、個人的に分からんでもないのです。。

 

余談だが、補習校の教師でもある新井さん曰く、ベトナムの教育事情の一つとして、小学生でも落第があるらしい。成績が悪かったら進級できず、落ちこぼれの烙印を押されることもあるとのこと。ある意味、その歳から競争社会に放り込まれるということだし、もしかしたら日本よりも学歴社会じゃないか?

 

格差という言い方は適切じゃないかもしれないが、勉強においてベトナムでは、できる人とできない人との溝が深まりやすいシステムが存在するのでは?と感じた。